Hold me bady­­--
*
*
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冬月 暗闇の中を明るく照らしてくれる
一つの光
私の頬に冷たい雪が落ちた
しんしんに振り積もっていく雪は
まるで私達の様だった。
*
*
*

プルルルル プルルル……

携帯を手に取り電話に出る

《もしもし?》
電話の相手はお母さんだった

〈みき、お母さんだけど
今日夜行こうかとおもってるけど家にいる??〉

《今日わ仕事で遅くなりそうだから
難しいかも》

〈わかったわ。じゃあまた行くね。
仕事遅刻しない様にね!!〉

《はーい。じゃあまたね》

ピッ

朝から母の電話で目が覚めた。

¨私、小松 みき 今年で26歳
5年前に一人暮らしを初めて
仕事にも慣れて平凡な日常を送ってる
恋愛?もう全然ダメ
付き合った経験はあるけど
これがまた全然長続きしなくて
運命の人がいるなら出会ってみたいものだ。。。

なんて思いながら朝ごはんの準備をする。
朝ごはんには食パンを焼き
ホットコーヒーを飲むのが日課

¨今日も仕事頑張ろうー!
なんて気合いを入れて仕事へ向かう


《おはようございます。》
〈小松さん、おはようございます。〉

私の仕事は介護福祉士
おじいちゃんや、おばあちゃんと接するのが
好きな私には楽しくて仕方がない。

〈ねえねえ、小松っちゃん聞いて聞いて〉

三つ上の長谷部 美彩さん
仕事場では一番の仲良しの先輩だ

《長谷部さん、おはようございます。
何かあったんですか??》

〈それがさー、私彼氏出来たのよ。〉

《えぇー!おめでとうございます。
いいなー羨ましいです!!!》

〈小松っちゃんは??〉

《私ですか?全然ですよー!
出逢いもないし、最近男の人と遊ぶことさえ
ないですもん。笑》

〈でも小松っちゃん可愛いのに勿体ないよ!
そういえば、本館にいるリハビリの人で
小松っちゃんの事可愛いって言ってた人いるよ?〉

《……??私の事をですか??》

¨誰だろう……??

〈そうそう。名前なんて言ったけ…
あ、確か丸山さん!〉

丸山さんって……確か二つ年上で
皆から人気がある人だったけ

《えー。なんで丸山さんが私の事を??
全然接点ないですよ?
本当にすれ違うくらいで話した事もないのに!!》

〈なんでかわ、わかんないけど
こないだ丸山さんとたまたま話す機会があって
その時に小松っちゃんの事可愛いですって〉

と言われて顔がニヤける
何年も恋愛というものをしてなかったし
可愛いいと言われて嬉しくない人はいない。

〈小松っちゃんさ、恋愛してみたら??
とりあえずLINE交換する??〉

《恋愛か……。》

私には正直恋愛が何なのかよくわからない
本気で人を好きになれなくて
付き合っても相手に悲しい想いをさせて
しまうなら付き合わない方が楽なんて
思いはじめてるのに

《んー、今は大丈夫です。
私本気で人を好きになれなくて
実際恋愛ってなんなんだろうって感じなんですよね》

〈本気で人を好きになれないって
……昔なんかあったの??〉


《いや、そういう訳じゃなくて。
あはっ大丈夫ですよ。笑》

そう言ってその場を後にした。


ようやく仕事が終わり
駐車場に向かう途中後ろの方で

〈……つさん、小松さん!〉

振り向くと丸山さんだった

不意に朝の話を思い出した


《あの…何ですか??》



〈お疲れ様です。あの…俺の事知ってますか?〉

《あっお疲れ様です。……はい、丸山さんですよね》

そう言うと、照れくさそうに笑った
少し会話をした後丸山さんは私を見つめ

〈あの……えっと本当に本当に迷惑だったら
全然断ってもらってもいいんですけど
…もし良かったらLINE教えてもらってもいいですか〉

《えっと私とLINEしても楽しくないですよ?》


〈全然構わないです!なんならむしろ
俺が楽しくしてあげます。笑〉

そこまで言われると断りにくくなり
LINEを交換する事にした


〈ありがとうございます…///
あ、俺まだ仕事が残ってるので!
お疲れ様でした。LINEしますね。〉

と照れくさそうに言い
走って仕事場へ戻っていった

¨男の人とLINE交換したのなんて
いったいいつぶりなんだろう。
私なんかでいいのかな……。

と考えながら家へ向かう


家へ着き、ふとポストを見ると
手紙の様な物が入っている

家へ入りその手紙を見てみると
中学校の同窓会のお知らせだった

《え?同窓会?しかも中学校の。
うーわもう11年も前になるのか。
そりゃ私も老けるよね》

なんて独り言をぶつぶつ言っていると

……プルルルプルルル

《もしもし?》

〈みきー!久しぶり〉

声の相手は中学校の時に仲が良かった美咲だった
今は結婚し子供も産まれ幸せな家庭をきづいている

《美咲?めっちゃ久しぶり。元気だった?
最近お互い忙しくてなかなか逢えないよね》

〈元気元気、みきも元気?
てゆかさ同窓会のお知らせ来た??〉

《うん。来てたよ。》

〈皆で行こうって話してるんだけど
みきも行こうよ。〉

《うーん。仕事の日程見てみるね。
もし行けそうならまた連絡するー!》

〈うんうん。そうして!
彩花達も行くって言ってたし、皆みきに
逢いたいって言ってたから〉

《OK。わかったー、じゃあまたね。》

そう言って電話を切った。

その日の夜
なかなか寝付けず
昔の事を思い出していた


保育園、小学校、中学校と同じ時を過し
共に成長してきた幼馴染みがいた

好きだったけど素直になれなくて
ずっと嫌いな振りをしてた
周りが〈かっこいい〉と言っても
私は《そう?そうでもないよ》と
反対の事ばかり

だけど中学三年の春夜二人で
公民館で勉強した事があった
勉強が終わり幼馴染みの家へ行き
そこでキスをした……

ファーストキス


でもそれ以降彼と話す事はなくなり
高校も別だった為16歳になると共に
幼馴染みと連絡は途切れ
気がつくと11年も経っていた。

¨同窓会って幼馴染みも来るのかな。
逢いたくないような 逢いたい様な
今更逢った所で別に何かある訳じゃないし……

なんて思いながら眠りにつく


そして、一週間が経ち今日の夜に
同窓会が行われる

……プルルルプルルル

《はい、もしもし》

〈みーき。おはよ!美咲だけど
今日何時頃仕事終わる??
待ち合わせして一緒に行こ!!〉

《17時には終わらして一旦家に帰って
シャワー浴びて行きたいから
18時半とかはどうかな?》

〈OKOK!じゃあ18時半に待ち合わせね〉

《わかった。また出る時にLINEするね。》

ピッ

結局同窓会へ行く事にした私は
とりあえず仕事場へ向かう


なんなく仕事をこなして
あと一時間で終わろうとしてた時
後ろから声がした

〈小松さん。お疲れ様です。〉

丸山さんだ

あの日からちょくちょく彼とLINEする様になって
こうやってすれ違う度に話かけてくれる

《丸山さん。お疲れ様です。》

〈そうだ、今度の休み一緒に
ご飯でもどうですか?…///〉

《はい。いいですよ。》

目を真ん丸にして、驚いた顔で
〈えぇぇぇ!いいんですか!!!????〉

〈てっきり断られるかと思ってました……笑〉


《丸山さんとのLINE、いつも楽しませて
もらっているので…。》

〈じゃあ、いい所調べときますね///〉

そう言って笑顔で去っていった。

¨丸山さんって本当にいい人過ぎて
私には勿体ないくらいだよ。


仕事が終わり一旦家へ帰るとすぐ

シャワーを浴びて準備をする

時間は18時15分

少し早めだが待ち合わせ場所に向かった













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