幸せの足りないクリスマス アイムノットドリーミングオブアホワイトクリスマス
「じゃじゃーん! 風間四季子・サンタバージョン、降臨!」
ものすごく楽しそうに厨房に戻ってきた秋穂がミニスカサンタ姿をした黒髪ロングの美少女を披露した。右手でがっちりと美少女の左手を握っている。
「うううう……」
よほど恥ずかしいのか美少女が顔を真っ赤にしていた。
先端に白い毛玉をつけた赤いサンタ帽。赤地に白のラインが袖と裾にあるサンタ服。ミニスカートの色も当然赤と白。白いタイツが……。
「ん?」
みなとははたと気づく。
四季子?
「四季くん、よね?」
「そうですよぅ、みなとさーん」
腰まである長い黒髪のかつらをつけた男の娘が応えた。ぶんぶん腕を回して秋穂の手を振りほどこうとするが全く駄目なようだ。
半泣きの四季に対し嬉しそうににこにこ顔の秋穂。
一体どこにそんな力があるのか完全に彼女の右手は四季の左手を捕らえている。
「四季くん、その格好」
みなとは手が止まってしまう。
「だからいやだったのに」
「どうです、可愛いでしょ?」
自慢気に秋穂が胸を張る。
まさにため息をつきたくなるほどの美少女だ。
胸こそ小さいがそれは欠点どころかむしろ可憐さに拍車をかけていた。
守ってあげたい、というか抱きしめたい。
そういう欲求がみなとの中でうずく。
「ふふーん、見とれてる見とれてる」
「いい加減にしろこのドアホ! 見とれてるんじゃなくて、あきれてるんだ!」
ごめん四季くん、私、見とれてた。
みなとは無言で謝ったがこの美少女を元の美少年に戻すのはもったいない気がする。
それに何よりサンタだ。舌に「ガール」はつくがとにかくサンタである。
「……着替えは後にしてねしおりちゃんと瀬古くんだけじゃ大変だし」
「みなとさんまでそんな……」
「ありがとうございまーす! あたしも手伝いますね」
そのノリのよさにみなとは「お願いね」と了解してしまう。半ば観念したようで秋穂につれられて四季、もしくは四季子が厨房を出ていった。
正和にも見せたかったな……。
調理を再開しながらみなとはそう思った。
ものすごく楽しそうに厨房に戻ってきた秋穂がミニスカサンタ姿をした黒髪ロングの美少女を披露した。右手でがっちりと美少女の左手を握っている。
「うううう……」
よほど恥ずかしいのか美少女が顔を真っ赤にしていた。
先端に白い毛玉をつけた赤いサンタ帽。赤地に白のラインが袖と裾にあるサンタ服。ミニスカートの色も当然赤と白。白いタイツが……。
「ん?」
みなとははたと気づく。
四季子?
「四季くん、よね?」
「そうですよぅ、みなとさーん」
腰まである長い黒髪のかつらをつけた男の娘が応えた。ぶんぶん腕を回して秋穂の手を振りほどこうとするが全く駄目なようだ。
半泣きの四季に対し嬉しそうににこにこ顔の秋穂。
一体どこにそんな力があるのか完全に彼女の右手は四季の左手を捕らえている。
「四季くん、その格好」
みなとは手が止まってしまう。
「だからいやだったのに」
「どうです、可愛いでしょ?」
自慢気に秋穂が胸を張る。
まさにため息をつきたくなるほどの美少女だ。
胸こそ小さいがそれは欠点どころかむしろ可憐さに拍車をかけていた。
守ってあげたい、というか抱きしめたい。
そういう欲求がみなとの中でうずく。
「ふふーん、見とれてる見とれてる」
「いい加減にしろこのドアホ! 見とれてるんじゃなくて、あきれてるんだ!」
ごめん四季くん、私、見とれてた。
みなとは無言で謝ったがこの美少女を元の美少年に戻すのはもったいない気がする。
それに何よりサンタだ。舌に「ガール」はつくがとにかくサンタである。
「……着替えは後にしてねしおりちゃんと瀬古くんだけじゃ大変だし」
「みなとさんまでそんな……」
「ありがとうございまーす! あたしも手伝いますね」
そのノリのよさにみなとは「お願いね」と了解してしまう。半ば観念したようで秋穂につれられて四季、もしくは四季子が厨房を出ていった。
正和にも見せたかったな……。
調理を再開しながらみなとはそう思った。