課長の瞳で凍死します ~羽村の受難~
「真湖と雅喜で……

 こき。

 ……古稀(こき)?」

 それは、七十の祝いです。

 そして、この子はまだ0歳です。

 もう寝てください……。

 そして、真湖と雅喜からも離れてください、と思いながらも、まだ目が開けられないでいると、
「寝るか」
と雅喜が呟くのが聞こえてきた。

「おやすみ。
 真湖、……」

 またそこで沈黙する。

 早く名前つけてあげなきゃな、と思ったとき、雅喜がそっとキスしてきた。
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