課長の瞳で凍死します ~羽村の受難~
いや、貴方、どんな面倒ごとを私に押し付けようとしてるんですが、と不吉な予感がしながら、
「じゃあ……コンビニのシュークリームも。
いや、どっちかでいいです」
と言うと、羽村の声も聞こえているらしい雅喜が、
「なんで、全部コンビニだ……」
と言ってきた。
「飢えてるんですよ、コンビニのものに。
つわりから始まり、今に至るまで、外の世界をあまり見ていないもので。
いつぞや、人としてボロボロのまま、夜、課長にコンビニの前まで乗せてってもらったとき。
課長が降りていってしまったあと、具合も格好も悪くて降りられず、車に残った私は、強烈に明るいコンビニの光を見ながら、こんな世界もあったんだな、と思って泣きそうになりました」
と思わず語ると、雅喜が口を開く前に、羽村が、
『両方買っていくよっ。
新製品も買っていくよっ。
待ってて、真湖りんっ』
と叫び出す。
「じゃあ……コンビニのシュークリームも。
いや、どっちかでいいです」
と言うと、羽村の声も聞こえているらしい雅喜が、
「なんで、全部コンビニだ……」
と言ってきた。
「飢えてるんですよ、コンビニのものに。
つわりから始まり、今に至るまで、外の世界をあまり見ていないもので。
いつぞや、人としてボロボロのまま、夜、課長にコンビニの前まで乗せてってもらったとき。
課長が降りていってしまったあと、具合も格好も悪くて降りられず、車に残った私は、強烈に明るいコンビニの光を見ながら、こんな世界もあったんだな、と思って泣きそうになりました」
と思わず語ると、雅喜が口を開く前に、羽村が、
『両方買っていくよっ。
新製品も買っていくよっ。
待ってて、真湖りんっ』
と叫び出す。