不機嫌な彼と恋のマジックドライビング
「香田さんの家は知ってるのか?」

田端の問いに無言で首を振った。

「とりあえず今日は帰ろう。
住所調べておくから明日一緒に家に行こう。
十一時でいい?蓮見の家まで迎えに行くよ」

田端が私の手を引いて前園が私の背を押し私たちはタクシーに一緒に乗り込んだ。

田端が私の家の住所を告げてタクシーは走り出した。

その晩私は眠ることなんてできなくて…

空がしだいに白むのをベッドで丸くなりながら眺めていた。
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