不機嫌な彼と恋のマジックドライビング
「香田さんとだからっ!
香田さんと二人きりだから…。
ドキドキして…。

すっ好きな人と一緒にいることが初めてだから…。

ごめんなさい。
初めてだらけで。どうしていいのか、どんな顔すればいいのか、どんな話をすればいいのか…わからなくて…」

袖を掴んでいた手を香田さんが握った。

指を絡めて恋人繋ぎにそれはすぐにかわる。

「ごめん、ヤキモチやいた…。
片瀬さんみたいに俺、大人の余裕ないから。

でも、今はじめて俺のこと好きっていってくれた」

嬉しそうに笑う香田さんに、私はまだちゃんと自分の気持ちを言葉にしていなかったことに気がついた。
< 62 / 133 >

この作品をシェア

pagetop