不機嫌な彼と恋のマジックドライビング
「仕事はできるし、片瀬さんみたいに誰にでもいい顔はしないから信頼はしてるし尊敬もしてる。

無愛想でぶっきらぼうだけどさりげなく優しいのもわかってる。

悔しいくらい謂い男で俺なんか太刀打ちできないのもわかってるよ」

私と同じように情けない顔をした澤田は、片手で握っていた手を指を絡めて握り直した。

ふりほどこうとした手は、きつくにぎられて離してはくれない。

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