-先生きいて?-

はじめての先生と二人っきり。

あたしは心がめいっていたので

なにも話したくなかった。

でも、なんかこの車の香り…

落ち着く。

さわやかな芳香剤の香りと

ラジオから流れてくる音。

そしてなにも喋らないあたしと

せんせい。

でもその沈黙を破ったのは先生だった。

『樋口、大丈夫か?』

「は、はい、大丈夫です。」

『かなり心配なんだけど。』

「かなり怖かったです。」

『そうだよな、思い出したくないべ?』

「できれば…はい。」

『じゃ、夕日見に行くか?』

「は、はい。」

< 7 / 7 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

公開作品はありません

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop