クリスマスの夜に、ただ一つの願い事を

真依が近くにあるクリスマスツリーの飾りを指差す。



「これ、私が昔作ったサンタクロース、……まだ持ってくれていたんだ……」



真依が嬉しそうな笑みを浮かべる。



潤がクリスマスツリーに飾った飾りの中の一つに昔真依から誕生日プレゼントにってもらったサンタクロースの飾りをつけて飾っていた。



そう、真依が幼稚園の時に難しい顔をしながら口を尖らせて一生懸命に紙粘土で作ったあのヘンテコなサンタクロースの顔。



「ああ。……蝉の幼虫の脱け殻も、四つ葉のクローバーも真依からもらった物は、全部まだ持っているよ──」


真依が笑って話を続ける。


「潤……、今日は何日?」



「12月25日、クリスマス──」


「それと、潤のお誕生日」


「──うん」


「おめでとう」



潤が思わず駆け寄って真依に顔を近づける。



「真依……、ありがとう」とそばにある真依の手を握り、泣き崩れる潤。

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