クリスマスの夜に、ただ一つの願い事を
まっ……、いいか。
今日は、余計なことを考えるのはやめよう。
だって、今日は真依のお誕生日なんだから。
真依がこのケーキを見た時の顔を想像してみよう。
潤が瞳を静に閉じる。
その頃、真依は弓道部の部活が終わり、河川敷まで息を切らせながら走り続けていた。
学校から河川敷まではそんなに遠くない距離。
全力で走れば数分もかからない。
しばらくして、真依が河川敷に到着をした。
真依は、少し離れたら所にいる潤の後ろ姿をすぐに見つけて、嬉しそうな顔を浮かべる。