クリスマスの夜に、ただ一つの願い事を
「真依に、お誕生日ケーキを買ってきた」
と潤が小さなケーキの箱を真依の目の前に差し出す。
目をまあるく大きく開けて、キラキラと瞳を輝かせる真依。
「潤が、買ってくれたの!?」
「ああ」
「わぁー、ありがとう!」
真依は潤の顔を見ながら何度も「ありがとう!」と繰り返す。
小さな女の子みたいにはしゃいで喜ぶ真依。
俺が眼を瞑って想像をしていたよりも遥かに真依が喜んでくれたので、俺は本当に嬉しかった。