クリスマスの夜に、ただ一つの願い事を
・第五章
……9月下旬……
9月も終わりだというのに──。
まだ、8月と変わらない暑さが続いている。
一人で下校をしている真依。
石ころを軽く蹴飛ばしながら、少し進んでは歩く真依。
どうやら、真依の顔色は曇っている様子。
9月に入った頃から、潤はなぜか一人だけ部活を早く切り上げて帰る日が続き。
そして、私の家にもあまり寄らなくなった──。