あたしを知らないキミへ
電車を降りて、学校に向かう。

その先に当然、美麗先輩を見かけた。
明らかに他とは違うオーラを持つ彼女。
後ろから見ても、綺麗で魅力的だった。

「恵美加、行こっか」

朋美も、あたしが見ている視線の先に気づいたのか、あたしの手を握って一つ大きく頷いた。

今にも壊れてしまいそうなあたしに「大丈夫。あたしが側にいるから」そう言ってくれているような気がした。

そんな朋美の気遣いに、あたしは救われた。


「恵美加!ご飯食べよー!」
「うん」
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