あたしを知らないキミへ
それからも、賢斗とのメールのやり取りは終わることなく続いた。
お互い時間がある時は、電話したりもした。
だけど、合コン以来賢斗と会うことはなく、ずっとメールのやり取りだけ。
でも、それがあたしにとって、すごく居心地のいい場所でもあって安らぎでもあったんだ。
そんな穏やかな気持ちであっても、たまにあたしを苦しませる時があった。
日に日にアンタを見かけることは減ったけど、ふいに駅に現れるアンタを見かけると、あたしの胸はどうしようもないくらいにざわついた。
どうすれば、アンタへの気持ちが薄れていくのかな。
消えんのかな。
そしてあたしは、これで何度目かも分からない涙をまた流すんだーー。