あたしを知らないキミへ
「恵美加がいてくれたから、あたし高校生活、最っ高に楽しかったよ。こんなあたしと一緒にいてくれてありがとね」

朋美は零れ落ちる涙を払いながら、そう言った。

「あたしもすっごく楽しかった。朋美に出逢えてよかったよ。今じゃあたしの自慢の親友だしね」

それからあたし達は、生徒玄関に向かった。
外では、後輩達がアーチを作ってくれて出迎えてくれた。

「先輩!ご卒業おめでとうございます!」
少し涙目になりながら、笑顔でそう言ってくれる後輩達。
そんな後輩達にあたしは、最高の笑みで笑ってみせた。

そして、学校の門に差し掛かった時。
朋美が、あたしの手を握った。

「最後は一緒にこの門をくぐろう!」
「そうだね」

そして朋美は、大きな声で叫んだんだ。
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