あたしを知らないキミへ


「はーじめーのいーーぽっ!!」

その掛け声と同時に、あたし達は学校の門をくぐった。
それから後ろを振り向いて、

「3年間ありがとうございました!」
そう言って、頭を下げたんだ。

外は、あたし達を祝福してくれているみたいに、綺麗な青空が広がっていた。

それからまたあたし達は歩き出した。
今日は車だから、歩くと言っても駐車場までだから、さほど距離はない。
だから、あっという間に着いてしまった。

そして、駐車場に着いた時に朋美が、
「恵美加!またね!」
そう言って、笑顔で手を振った。

当たり前のように「またね」そう言えるのが、すごく嬉しかった。
「うん。またな!」

そしてあたしも、朋美に笑顔で手を振り返した。

これで、あたし達の高校生活に幕を閉じた。
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