今夜23時、ベリーズカフェで。
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“カラン カラン”
思えば・・二人で一緒に来た最後のカフェはここになるんだよね・・。
そう思っただけで・・
また涙がこみ上げてくる・・。
「・・いらっしゃいませ・・・。」
「・・・・・・。」
「・・今日はもう営業終了ですが・・?」
「沖田さん・・あの・・・・。」
「・・お名前は・・?」
「・・志村ユキ・・。」
「・・・・・・・・・・・・・。」
「・・・・・。」
「・・・・・・・・・・・・・。」
「・・・・。」
「・・空いてるテーブルにどうぞ・・。」
あの時と同じ様に・・
その手には文庫本が握られている。
とりあえず一番近い席に座った後、
近づいてくる沖田さんに・・あの居酒屋店員さんから預かったポイントカー・・
「・・・何か・・飲んでいく・・?」
「え・・・・・。」
「・・アールグレイ・・・
用意してあるけど・・・。」
「じゃあ・・あの・・頂きます。」
「・・・・・・・・・・・・。」
「・・・・?」
「“ユキ”って・・呼んでもいい・・?」
「はい・・。」