今夜23時、ベリーズカフェで。


「・・久し振りね・・ユキ・・。」


「今日は・・カフェはお休みですか・・?」


「・・あそこは年中無休だから・・。

今頃・・リョウコが一人で切り盛りしてくれてる・・。」


「・・・・・・・・・・・・・。」


「・・・・・・・・。」


「もしかして・・・。」


「・・・・・・・・・・・。」


「私を・・待ってたんですか・・?」



「・・素敵なお花ね・・・。」



「・・・・・・・・。」


「・・・邪魔したら悪いから・・
・・・お先にね・・。」




ゆっくりと私の横をすり抜けて、
出口の方へと向かっていく。


そんな沖田さんの顔を、声を・・そして・・無表情でも伝わる温かな視線を感じて・・

あの夜のカフェでの出来事が一気に蘇ってくる。




「沖田さん!!」




「・・・・・・・・・・。」


「もうとっくに・・サスケと約束した一週間は過ぎました・・。

でもさっき茨城県警の村田さんと電話して・・“進展は無い”って教えてもらいました。」


「・・・・・・・・・・・・・。」


「でも・・もういいんです・・。

心の整理なんてつけられるはず無くて・・

カスミがいない現実を受け入れられるはず無くて・・。」


「・・・・・・・・・・・・・。」

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