今夜23時、ベリーズカフェで。
「あの時・・変な事を頼んで本当にごめんなさい・・。
話を聞いてくれただけで嬉しかった・・。
記憶が戻った瞬間、自分でも訳が分からないほど感情がグチャグチャになって・・
頭が混乱して・・・。
だからあの夜に・・サスケと沖田さんに話を聞いてもらえただけでも・・
私の気持ちは楽になりました・・。」
「・・・・・・・・・・・・・。」
「まだすぐには無理だけど・・私・・時間を掛けて・・頑張って・・
カスミが守ってくれたこの命を精一杯走りきります・・。
私のiPhoneの中には・・アルバムの中にはたくさんのカスミがいて・・
取り戻したこの記憶には、
たくさんの想い出が詰まってるから・・
カスミは私の心の中で生き続けるから!!」
「・・・・・・・・・・・・・・。」
今度は目に力を入れて我慢した。
視界は滲むことなく、こちらに背を向けたまま聞いてくれた・・日傘越しのその背中に、
今の自分の正直な気持ちをぶつけた。
「・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・・・・・・。」
そのまま歩き出すかと思ったけど・・
またゆっくりと振り返ってくれる・・
「・・・・ユキ・・・・。」
「・・・・・・・・・・・。」
「・・アールグレイが飲みたくなったら・・またいつでも来なさい・・。」
「・・・・・・・・。」
「・・いつでも用意して待ってるから・・。
あなたの視界を遮る逆風は・・既にあなたの背中を押す追い風へと変わったから・・。」
「はい・・・。」
「・・素敵ね・・・。
あなたも・・カスミも・・
あなた達2人の関係も・・。」