今夜23時、ベリーズカフェで。


「だぁ!!!!
クソッ!!また負けた!!」


「・・・・・・・・。」


「ミオ。気にする必要ねぇ-って。
その記事、下の方まで見てみろ。

たかが取り囲まれたぐらいでパニックになる奴なんて、どうせ遅かれ早かれ死んでただろ。

たまたま俺らが乗ってた電車に、そいつが居たっていうだけの話なんだから。」


「・・・だよね。」




リュウとタクヤの言う通りだよ。

別にウチらは何も悪くない。


大体・・ホントならタクヤがそっと腕を掴んで駅員に突き出すはずだったのに、

しゃしゃり出てきたあのおっさん達のせいだ。





“幼い頃から心臓の病,更には「吃音症」と闘ってきた細田さん。

母子家庭で育った彼の夢は、医者になって自分と同じ病に苦しむ人々を助ける事。

そして、苦労をかけてきたお母さんを温泉旅行に連れて行く事だった。

果たしてそんな彼が痴漢行為など働くのだろうか?筆者は冤罪であることを信じたい”





読むのもバカらしいから、インスタを起動して同級生達の“いいね数”をチェックする。


「ミオ、お前変な罪悪感とかやめろよ。」


「・・・分かってる。」


「いいんだよ。このまま痴漢が一人死んだって事にしとけば。」





「隙アリ!」

「あ!てめぇ汚ぇぞタクヤ!」

「ヒュー!久々勝利~!!」



・・・・・・・アハッ!

なんだかリュウとタクヤの楽しそうな顔を見てたら、ウチも気分がスッキリした♪































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