今夜23時、ベリーズカフェで。
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土曜日。
お父さんから着信があったのは、
リュウとタクヤと3人でボーリングに出掛けようと家を出る直前だった。
「もしもし~?」
<ヘルプミー!!!>
「どうしたの?」
<家にお母さんいる?>
「お友達とショッピング行ったよ~。
ウチも今から出掛けるから。」
<ちょっと待った!
じゃあ頼れるのはミオだけだ!
今度なんでも買ってあげるから!!>
「・・・お父さん、
報酬より先に用件言いなよ。」
<俺の部屋まで行ってくれるか?>
「・・・・・はい来たよ。」
<机の上に、俺の事務所の封筒置いてある?青色の封筒!>
「あるよ。」
<例の傷害事件に関する大事な書類なんだけど、忘れてきた!!>
「・・だよね。ここにあるって事は。」
<今、駅まで戻ってるから届けてくれミオ~!>
「・・・・しょうがないなぁ。
ホントに何でも買ってくれるの?」
<シャネルか?プラダか?>
「じゃあプラダ!」
ラッキー♪♪
お父さんとの契約が締結?したところで、リュウ達に遅刻の断りを入れて駅へと向かう。
この前、通勤ラッシュの電車に乗って分かったけど・・
お父さんもあんなおっさん達に囲まれるぐらいなら車通勤に変えればいいのに。
“終電を理由に帰ってこれるから”と、
お父さんが言ってたよく分かんない理由を思い出しながら駅へと向かう。