今夜23時、ベリーズカフェで。
「おうお前、俺の連れに何か用か?」
「ダハハ!ミオ、オタク人気高いな。」
喫煙スペースからリュウとタクヤが戻ってくると、優越感はより深まる。
イケメンに両サイドを挟んでもらって、ダサいオタクがより一層際立っていた。
「よーし!じゃあ俺達がコーチしてやるよ!」
「え・・い、いいんですか?」
「その代わり、授業料で1万な。」
「は、払います払います!
お、お願いします。」
アハッ!さすがリュウ&タクヤ。
抜け目なく今日のゲーセン代を徴収したところで、オタク君のレーンにタクヤが乗り込む。
「いいか。真ん中狙って、
ズバーンとやってギューンだ。」
「あ、は、はい。」
「・・お!なんだやれば出来るじゃん!」
「きょ・・恐縮です。」
「つーかお前、なんちゅうダサい名前で登録してるんだよ。」
「あ、い、一応・・ほ、本名です。」
ダサい名前・・?
気にしてなかったけど、スコア表の左端に載ってるオタク君の名前・・
「ダハハ!なんだ【サスケ】って。
忍者かお前?」
「SASUKE完全制覇が夢か?」