今夜23時、ベリーズカフェで。


動悸と涙と、
気持ちが止まらなかった。

再び過呼吸になって、
すぐに看護師さんに手当を受けた後、

全てを・・正直にお父さんに話した。



示談金が欲しくて痴漢をでっち上げようとした事。

三人であの電車に乗った事。

逃げ出した事。

それを何とも思わなかった事。
ウチらには関係ないと思っていた事。


何事も無かったかのように・・
その後も三人で楽しく遊んでいた事・・。



「でもウチ・・ホントは心のどこかでずっと怯えてて・・・。

記事を見る度に・・細田さんがすごく良い人だったって書かれてて・・。

優しくてお母さん想いで・・
良い人だって書かれてて・・

でもリュウとタクヤと一緒にいると、
そんな事ウチには関係無いってまた・・

どうでもよくなって・・。」




学校にいる時、
ゲーセンで遊んでる時、
マックでご飯食べてる時・・

夜に・・部屋で独りになった時。


心の中で表裏一体になっていた自分の気持ちの事。

お父さんに全部ぶつけた・・。






「ごめんなミオ・・
気付いてやれなくて・・・・。」



お父さんは怒らなかった。
ウチと一緒に泣いてくれた。

謝らなきゃいけないのはウチなのに・・

ウチの手を取って、
ずっと謝ってくれた・・・。


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