今夜23時、ベリーズカフェで。


「・・サスケちゃん・・。

さっきあなたの口の中にぶつかった空気が・・もし極限にまで【強い力】となって・・

あなたの口へと押し込まれたらどうする・・?」


「・・・・まさか・・?」


「“風”は・・空気を読み、操り・・
そして凶器へと変える・・・。

彼は・・【風の力】を使って・・ターゲット達を一瞬にしてあの世へ送る・・。」


「そんな事ができるんですか・・?」


「彼が持ち歩いている“スナイパーライフル”に・・実弾は入っていない・・。

私が勝手にスナイパーライフルと表現しているだけで、

あの武器は仮に警察に職質されても凶器だとは分からない・・。

彼は『NASAが開発した』とおどけて教えてくれたけど、

どうやってそれを入手して・・ううん・・

彼がどうやってあれを作り出したのかは私も知らない・・。」


「風を操る・・?

だから毎回俺に周りの地形の事も調べさせて・・ターゲットを屋外で殺ってたんですか。」


「ポイントを決めて・・そこをターゲットが通った瞬間・・口を開けた瞬間・・。

その集中力・・その射撃術・・
ゴルゴ13もビックリね・・。」


「ハハッ・・そりゃ死体に不審な点が見つからないわけだ・・。

一気に押し込まれた空気が喉や気管を圧迫したところで・・。」


「どんなに体を鍛えようが・・人間は人間・・。脆い生き物よ・・。

たった数十秒・・不意を突かれて呼吸ができなくなっただけで心臓は止まる・・。」



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