今夜23時、ベリーズカフェで。
「え・・・・・・・・?」
「・・・・・・・・・・・。」
「・・・・・?・・・・!!?」
いつもの送迎場所で山田君に降ろしてもらってから、歩き始めて数百メートル。
再び桜井エミカに戻って、今日はもう呼ばれるはずの無い名前で呼ばれた先に・・
「・・・・・・鈴木・・さん・・?」
「ひどいなマリア。
NGにすることないだろ。」
「・・どうして・・・?」
「君にとってのアンラッキーは、
運転手があの若造に変わってしまった事。
そしていつもの強面さんと違って、
あの若造は全く後方確認をしなかった事。」
「・・・・・・・・・・・・・・。」
「マリアはこの辺りに住んでるのか?」
「・・・・・・・・・。」
「無視かマリア?」
「・・どうして尾けてきたの・・・。」
「俺と結婚しようマリア。」
「警察呼びますよ!?」
「呼びたいなら呼べばいい。
大丈夫だよ。君が風俗嬢だっていう事は黙っててあげるから。」
「・・・・・・・・・。」
「俺は言わないけど、
事を荒立てない方が賢明だよマリア。
ご近所の噂は噂を呼んで、デマはデマなのにまるで真実かのように君へ降りかかる。」
「お願いだからもう来ないで・・。」
「だったら俺を納得させてほしい。」
「・・・・・・・・。」