今夜23時、ベリーズカフェで。
「“会ったばかりだから”
“鈴木さんの事を知らないから”
俺のプロポーズを断るには弱すぎるよマリア。俺を納得させないと俺はまた来るよ。」
「・・・・・・・。」
「カラダの相性は抜群じゃないか。
あんなに絶頂を迎えたのは初めてだ。
そして君は可愛い。」
「・・・幸せだから・・・・。」
「・・・幸せ?」
「私は・・“今”が幸せだから・・!
ケンカばっかりだけど・・
嫌いだけど・・
でも大好きなお母さんと・・。
わがままばっかりだけど・・
泣き虫だけど・・
でも愛しくてしょうがない息子がいる今が・・・
3人で暮らす、なんでもない日常があれば十分だから!!」
「・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・。」
「・・・・・・・・・・。」
「・・分かった。納得した。」
鈴木さんがくるりと翻して、
一歩二歩と遠ざかっていく。
心臓の鼓動はまだドクドクと高鳴っていた。
でも・・改めて・・・
今日まで私が生きてきた日々を恥じることなんて無いって・・
明日からも、信じたこの道を歩いて行けばいいんだって実感した。