今夜23時、ベリーズカフェで。
日を追うごとに成長していく息子。
日を追うごとに埋まっていく母との溝。
日が経って帰ってきてくれた、
大切な仕事のパートナー。
マリアとして過ごす夜に、
今日も会いに来てくれる常連さん。
“これ以上”なんか望まない。
今の私に出来る事を精一杯やって、
精一杯燃焼して・・
“マ~マ~!”
あの子の笑顔があるだけで・・
それだけで私は・・・・
「あれ?」
「・・・・・?」
「・・なんだろ・・?
こんな明け方の時間に・・・。」
ウトウトしていた帰りの車内。
大川さんの独り言で目が覚めると、
窓の外の風景はいつもの送迎場所に着こうとしていたところだった。
「・・パトカーがいっぱいいますね。」
「あ、ごめんマリアちゃん。
起こしちゃった?」
「いえ・・。」
「事故かな・・。それにしてはいっぱいいるから・・なんか事件かも。」
「・・・・・・・・・・。」
「野次馬が出歩いてる可能性があるから、いつもより遠い場所で降ろしてもいい?」
「はい。歩くだけなので大丈夫です。」
「じゃあ・・ここら辺でっと。
おし、今日もお疲れ様~。」
「はい、お疲れ様でした。」