今夜23時、ベリーズカフェで。
「整形手術をして、
この街から引っ越すらしい。」
「!?」
「無罪が決まって、控訴が取り下げられて判決が確定した瞬間・・
奴は俺の顔を見て、
高らかにそう宣言しやがった。」
「・・・・・イヤ・・・・・。」
「桜井さん。
今の時代はSNSがある。
それに今回の事件に至っては、
ネット住人の怒りも買ってる。
でも・・もう奴を追うのは無理だ。
全国に“鈴木ダイスケ”が何百人いると思ってる?
年齢で絞ったとしても、恐らく奴と同世代に一番多い名前だよ・・。」
「・・・・・・・・・。」
「頼みの“顔”も、
整形で変えられたらもう追いようが無い。
桜井さん、残酷だがもう諦めなさい。
君1人の力で何が出来る?
復讐しようとしても・・
君が歩む末路は“敗北”だけだよ。」
「・・イヤ・・・・イヤ・・。」
「もう1度だけ言う。
お母様とコウタちゃんが悲しむだけだ。
二度と・・私達警察の世話になるような行いはやめなさい。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」