今夜23時、ベリーズカフェで。
「でも・・サスケさんにこの店の事を・・。」
「・・サスケちゃんは・・私“達”に含まれる人間だから大丈夫・・。」
「普段通り生活するって・・
今の私に・・“普段”なんて・・。」
「この後、自殺する事がエミカの“普段”なら、止めはしない。」
「!?」
「家のリビングでただ一日中座って、
訪ねてくる大川さんを無視して、
それでも無理矢理ご飯を食べさせられて、
お風呂に入れられるのが“普段”なら、
それもいいじゃない?」
「なんで・・そんな事まで・・?」
「私達に調べられない事は無い。
エミカの事も、
あなたの周りにいる人間の事も。
鈴木ダイスケがどこの美容外科で整形手術を受けて、
・・・今はどういう顔になって、
今どこに住んでるのかも・・・。」
「・・・・・・・・・・。」
「・・どっちの伝票を取りますか・・?」
気がつけば・・・
正面に座って私を見る沖田さんの顔が、
グシャグシャに滲んでいた。
いつの間にか呼吸は乱れ、
大粒の嗚咽を流していた。
ボタボタと落ちて、
濡れてしまった会計伝票。
迷わず・・“¥50,000”の紙を沖田さんに差し出した。
「・・今のあなたの財布の中に、そんなに入ってるとは思ってないから・・
お金はいつでもいいよ・・エミカ・・。」
「・・・スッ・・・スッ・・・・・。」
「・・大切なのは、この伝票をあなたが選択したことだから・・。」
「・・・ウゥゥ・・スッ・・ヒック・・・沖田ざん・・よろじぐおねがいじまず・・。」
「・・エミカ・・・。
【復讐代行屋 Berry’s】
へ・・ようこそ・・。」