あなたの願い、叶えましょう。 ー ただしその代償は・・・ ー



「駅前をちょっと歩いたところにさ、少し気味の悪い薄暗い路地あるでしょ?あれの奥に進んでいくと、左手に真っ黒な扉があるんだって。一見怪しい雰囲気だけど、そこ、なんでも願いを叶えてくれるお店らしいよ」


「うっそなんでも!?」


「そ、なんでも。しかもお金は請求されないんだって」


「は!?なにそれ怪し!!」




女子たちのトークが私の耳に流れ込んでくる。




タダで願いを叶えてくれる場所??


なにそれ!


ほんとにそんなところあるの!?


でもお金はいらないって……本当に怪し……




「でもね」




その女子たちのトークには続きがあった。




「でも?」


「でも、代償は支払わないといけなんだって」


「代償?」


「なんでも、自分の身に関するものを取られるらしいよ。願いに見合った分の代償を……」


「た、たとえば?」


「え、なんだろ。腕とか?」


「怖いじゃん!!」


「ま、噂なんだけどね。そんなところあっても、怪しすぎて入れないよ」


「だよね〜」




……代償を支払えば、願いが叶う……。


本当にそんなところあるの?


もし本当にあるんなら、あたし…………行きたい!!


< 4 / 25 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop