あなたの願い、叶えましょう。 ー ただしその代償は・・・ ー
「駅前をちょっと歩いたところにさ、少し気味の悪い薄暗い路地あるでしょ?あれの奥に進んでいくと、左手に真っ黒な扉があるんだって。一見怪しい雰囲気だけど、そこ、なんでも願いを叶えてくれるお店らしいよ」
「うっそなんでも!?」
「そ、なんでも。しかもお金は請求されないんだって」
「は!?なにそれ怪し!!」
女子たちのトークが私の耳に流れ込んでくる。
タダで願いを叶えてくれる場所??
なにそれ!
ほんとにそんなところあるの!?
でもお金はいらないって……本当に怪し……
「でもね」
その女子たちのトークには続きがあった。
「でも?」
「でも、代償は支払わないといけなんだって」
「代償?」
「なんでも、自分の身に関するものを取られるらしいよ。願いに見合った分の代償を……」
「た、たとえば?」
「え、なんだろ。腕とか?」
「怖いじゃん!!」
「ま、噂なんだけどね。そんなところあっても、怪しすぎて入れないよ」
「だよね〜」
……代償を支払えば、願いが叶う……。
本当にそんなところあるの?
もし本当にあるんなら、あたし…………行きたい!!