あなたの願い、叶えましょう。 ー ただしその代償は・・・ ー
咲也と付き合えるようにお願いしたい!!
代償ならなんでも支払っちゃうもんね!
お金がいらないとか最高じゃん!
今日早速行ってみよ♪
「夏美……あんたもしかして今の会話の……行くつもり?」
テンションの変化を見抜いたのか、由美がそう尋ねてきた。
「あったりまえじゃん!」
「やめときなよ……絶対怪しいって。だいたい、咲也と面識あんの?」
「ふふっ、一度生徒手帳を落としちゃったことがあって、それを咲也がわざわざ教室まで届けに来てくれたの!あたしのクラスがどこか色んな人に聞き回ってくれたらしいし♡面識ならバッチリ!!」
「そんなことだけで……」
「とにかく、その願いの叶う店に行ってみれば、あたしの人生変わるかもしれないんだから!行ってみる価値あり!!」
「そうなったあんたは止められないわ……」
あたしは一度こうと決めると、絶対曲げないことを由美は知っている。
もう好きにしたら、とでも言うように、由美はため息混じりに「はぁ」とまた呆れた顔をした。