クールな部長の独占欲を煽ったら、新妻に指名されました
部長は有能さをかわれてヘッドハンティングされてきたほどの人だから、当然能力にみあった報酬をもらっているんだろう。
ひとり暮らしの彼のマンションも、すごく広くて豪華だったし、生活に余裕があるのは間違いない。
でも、私が使うものなのにお金をだしてもらうのは気が引ける。
そう思っていると、部長はわずかに首をかしげ私を見下ろした。
「俺と宮下は結婚するんだから、妻のものを夫が買うのは自然なことだろ」
結婚、妻、夫という単語に一気に胸がときめく。
真っ赤な顔で言葉をなくした私を見て、部長はこちらに手をのばしぽんと頭をなでた。
「じゃあ、食器を見に行こうか」
歩き出した彼の後を、私は少し駆け足で追いかける。