クールな部長の独占欲を煽ったら、新妻に指名されました

「いや、うちの家族にはもうすこし結婚が具体的になってから来てくれればいい」
   
 部長は前を向いたままそう言った。
    
 運転席と助手席の間に高い壁を作られたような気がした。


 やっぱり部長は私をご家族に会わせたくないのかな……。

 私はぐっと奥歯をかみしめ、買ってもらったばかりの指輪がはまっているのを確かめるように指でなぞった。

        
 


     
< 141 / 218 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop