クールな部長の独占欲を煽ったら、新妻に指名されました

 緊張しながら車を降り、「ただいま」とドアを開けた恵介さんの後ろに続き玄関に入る。

 そこには私たちの到着を待ちかねていたかのように、恵介さんのご家族が立っていた。

 その姿を見て私は思わず息をのむ。
 ご両親とそして妹さん。
 三人とも背が高く、整った外見をしていた。

 さすが、恵介さんのご家族。
 ものすごく美形ぞろいだ。

 なんというか、遺伝子レベルで優れてるのを見せつけられた気がして、小柄な私は圧倒される。

 そして、恵介さんが圧が強いと言っていた理由がわかった。
 こうやって四人そろうとオーラというか華やかさがすごい。

「ただいま。こちら、電話で話していた宮下遙さん」

 恵介さんの言葉に、私は慌てて頭を下げる。

「はじめまして。宮下遙と申します。本日はお時間を作っていただきありがとうございます」

 挨拶をして顔を上げると、廊下に立つご両親と妹さんは無言で私をじっと見ていた。

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