全ては君の思うまま
私たちはシャワーを浴びたあと、私のシングルベッドで横になった。

「次はデートしたいんだ。どこ行きたい?」

「ワイナリー巡り」

私の答えに、彼がキスを浴びせる。

「寧々さん、俺と付き合ってくれるよね?」

自信満々で、ずるい。この人には本当にかなわない。

「うん、わかった」

答えを聞いて、彼が嬉しそうに笑う。

「じゃあ、本気出すね?」

え?なに、まって!

私の腕は彼の大きな手につかまれて身動きがとれない。前回以上の快楽を、彼に与えられる。

まって!と何度言っても彼は待ってくれない。どんどん深く、どんどん奥へ、私は彼以外のものがわからなくなる。

私が気を失う少し前、愛しそうに何度もキスしてくれていたみたい。そして穏やかな眠りについた。
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