全ては君の思うまま
「本当に本当に本当に、本気?」

「本当に本当に本当に、本気」

2週間分の衣服をとりあえず、運び出すところ。もうすぐ寒くなってきたらそれはその都度取りに来ようということで。

私、まだ覚悟が決まってない、人。
念をおして、確認する。

だってもういろいろ不安すぎる。

「でさ、1ヶ月住んで大丈夫そうなら、もうアパート解約したらいいよ。一緒にそのまま住めばいいし」

鷹野は喜びでいっぱいである。不安など微塵も見えない。悔しい、くやしいけど、そんな鷹野はうらやましい。私もこんなに前向きでいられたらなぁ、楽だろうなぁって思う。

「でもさぁ、マンションってお父さん名義でしょ?私が一緒に住んでも大丈夫なの?」

手にした荷物を積み終えて、なお、引き下がらない私。

「うん、わかった。じゃあ親父に挨拶しとく?」

えっ?!待って?!そこまでは、そこまでは考えてなかった!!!
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