私の想い、キミの隣。

時間が足りない!

<文化祭まであと4日。>

ー放課後。

「やっばい……!華恋に部活の事任せて実行委員の会議来ちゃったのに遅くなっちゃった……うちのクラス用意するものも多いからなぁ……」

とにかく急がないと…!


放課後、帰宅した生徒と部活に行っている生徒で廊下には私の足音しか響いていない。

更衣室へ向かう最中の事だった。


「この前の事…決めてくれましたか?」


突然の声に誰かいるのかと足を止める。

自販機のある休憩スペースから声が聞こえたのだ。


影からのぞき込むとそこには私たちの学年で一番可愛いと言われている生徒の姿。


—————————と、玲だ。



「私…!玲君の事が好きなんです!」

「…………。」

「だから好きな人と文化祭とか一緒にまわりたくて…前にお願いしました。その答えを聞かせてもらえますか…?」


こ、告白現場……!?


何故部活中の玲が…?
驚きの声を飲み込み耳を傾ける。


玲が…告白されている…?


その事実があったっておかしくはない。
顔は良いし、頭だって悪くない。
私以外には女の子とかには優しいし……。

そりゃ、あんな可愛い子に告白されたっておかしくはないんだ。


「……俺なんかでいいの?」

「……!もちろん……!」


……そう…なるよね。
逆に今まで彼女いなかった方が不思議だもん。


私は音を立てないようにその場を去った。





なんで、こんなにも胸が痛むんだろう…





確かに私は玲が好き。

ーけど、付き合いたいなんて思わなかった。
私は玲にとって1番仲の良い”友達”だから。
そばに居られればそれだけで…。




だから……私は玲が遠くなることが、怖いのかもしれない。
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