私の想い、キミの隣。
その時だった。


『迷子になるなって言っただろ…』



私を受け止めてくれた人物が1人…。


—————玲だ。


『お前軽く熱中症になってるだろ…ちょっとここ座っとけ。』


そう言うと私を近くのベンチに座らせてどこかへ行ってしまう。

戻ってくると手にはスポーツドリンクがあった。


『とりあえずそれ飲んどけよ』

『…ありがとう。』


私は冷たいスポーツドリンクを手に取りゆっくり飲み始めた。


それを確認すると玲はスマホを取り出し通話を始めていた。


『迷子いた。…あ~そこまで行ってるのなら直帰の方が速いし竜太は帰ってていいぞ。葉月は俺が送っていく。…ん~わかった。じゃあな~』


そうしてスマホをしまうと私の方を振り返る。


『…!?なんで泣いてるん?(笑)』

『ご…めん…』


私は気づけば泣いていた。


迷惑をかけてしまった事。
嫌われてしまったんじゃないかと思っていた。
こんなこと考えるなんて…暑さのせいで頭がやられてしまったのかもしれない…。

自分でも訳が分からず、涙をこぼしていた。


『ごめんね…』





気付けば彼の手のひらは私の頭の上にあった。
 
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