わたしが「呼吸する」とき


「誰のせいだと思ってるのー!」

「えっ、何のことー?」


………はぐらかすんじゃないよ。

昨晩散々ベッドの上で私をこてんぱんに虐めたあんたがいけないんでしょうが。

今言ったところでいつものパターンのオチなので、これ以上は何も言いません。


「今日は平日です。あなたが休みでも、私は休みではありません」

「関係ないじゃん。嬉しいそうに、気持ち良さそうに喜んでいた可愛い彼女はどこの誰かって?それは、今俺の目の前にいる……」

「よし、急いで食べよ。いただきまーす」


私は目の前でトーストを食べながら、もっと言い返したいですけど!アピールをする男よりも年上だ。

人生経験も私の方が多いはずだ。

そう思っていたが、彼と付き合い始めてからはそんなことはどうでもいいと言わんばかりのことをされまくりなのだ。

……そう、私は彼に叶わないのだ。


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