@YUMI KO
なによりも、昨日見た理香先生の様子を思い出すと自分から失踪するなんて思えなかった。


「じゃあ、あたしはここで」


穂香にそう言われて顔を上げると、穂香の家の前に到着していた。


「うん。ありがとうね穂香」


「ううん」


「理香先生のことでなにかわかったりしたら、連絡してくれ」


「わかったよ貴久。じゃあね」


穂香はさっきまでの元気をなくしてしまったようにそう言い、家に入って行ったのだった。
< 74 / 225 >

この作品をシェア

pagetop