@YUMI KO
そう考えたあたしは残り2台のスマホも手に持ち、立ち上がって部屋を出た。


後ろから穂香が付いてくる。


キッチンの勝手口から裏庭に出ると、お母さんが用意しているゴミ袋がある。


その中にあたしは3台のスマホを突っ込んだ。


なんだか気味が悪かったから、他のゴミに埋もれるように下へ下へと押し込んでいく。


「あら、なにしてるの?」


キッチンにやってきたお母さんにそう聞かれたので、あたしは曖昧に誤魔化した。


「それより、明日は燃えないごみの日だよね?」


「そうよ。そろそろごみ収集所の鍵が開いてるかもしれないわね」


「それなら、あたしが行ってきてあげるよ!」


あたしは咄嗟にそう言っていた。


ゴミをちゃんと自分の手で捨ててこないと、なんだか不安だったのだ。


「いいわよ。穂香ちゃんもいるんだから」


「あたしもナナカと一緒にゴミ出しに行きます。気分転換にもなるし、ね?」


「そうだよね。じゃ、行ってきます!」


遠慮しているお母さんをその場に残し、あたしと穂香の2人はつっかけをひっかけて外へ出たのだった。
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