極上旦那様ととろ甘契約結婚
答え合わせですか?
「でもね、偉そうに言ったくせに、俺はキミを見守る事さえ出来なかった」

「それは仕方ないです。お互いに名前も知らなかったんですから」

あの時の私だって本当に見守ってもらう事を期待してた訳じゃないだろう。ただ、誰かが信じてくれているってだけで十分だったはずだ。

だから気に病む必要はないと言う私に修吾さんは歯切れが悪い。

「ーーー実は知ってたんだ、名前」

「え?」

「火葬場の案内板で名字は分かったし、親戚の人に呼ばれるのを聞いて成美って名前も分かった」

「あぁ、なるほど」

やはり年の差なのか。修吾さんは私よりもずっと冷静だったらしい。私は声を掛けてくれた人の顔さえも見ていなかったというのに。

「だからちょっと調べれば、成美の消息は掴めたと思うんだ。でも俺は自分の忙しさにかまけて……」

「仕方ないです。修吾さんもお母様を亡くしたばっかりだったんですから」

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