極上旦那様ととろ甘契約結婚
「会っていない七年間も心のどっかには引っかかってた。きっと幸せでいてくれるって都合の良い思い込みをした事もあったよ。そうしたらこの棘も抜けて罪悪感もなくなるだろうって、自分勝手な話さ。……でも三年前に派遣でやって来た成美を見た時」
「……不幸そうでしたか?」
「いや、それより悪い。感情が見えなかった」
「そう、ですか」
それは随分と正確に把握されていた、と思う。
「表面的には穏やかに、周囲と上手くやっていける人だと思ったよ。でもどこか、あの時感じた、張り詰め過ぎた頑なさも感じたんだ」
把握され過ぎだ、私。
小さく落ち込むと、頭をポンポンと優しくあやされた。
「多分俺以外は感じてなかったし、俺だってあの時の出会いがなかったら気付けてたかは疑問だよ。ただ、それに気付いた時に、成美の過ごしてきた時間を思った。見守るって言いながら出来なかった自分の罪も、ね」
「……不幸そうでしたか?」
「いや、それより悪い。感情が見えなかった」
「そう、ですか」
それは随分と正確に把握されていた、と思う。
「表面的には穏やかに、周囲と上手くやっていける人だと思ったよ。でもどこか、あの時感じた、張り詰め過ぎた頑なさも感じたんだ」
把握され過ぎだ、私。
小さく落ち込むと、頭をポンポンと優しくあやされた。
「多分俺以外は感じてなかったし、俺だってあの時の出会いがなかったら気付けてたかは疑問だよ。ただ、それに気付いた時に、成美の過ごしてきた時間を思った。見守るって言いながら出来なかった自分の罪も、ね」