極上旦那様ととろ甘契約結婚
そんな彼女に苦笑しつつ、箸を置いてきちんと説明する。

「成美の服を買いに行きたいんだ。ここに越してくる時に処分したから、あまり持ってないだろう?」

会社に来てきていたオフィスカジュアルはもう要らないと処分したのは構わないが、その後に買い足さないから今も彼女の手持ちの衣類は少ないままだ。

前にもプレゼントしようとした事もあるのだが、遠慮されてしまったし、自分から買ったりもしない。
成美曰く「自分は美人でもないし、オシャレをする必要もない」らしい。

でも、そんな事は断固としてない!

勿論、惚れた欲目が入っているのは自覚している。でも、シンプルで飾り気のない洋服を着てすらこんなに目を引く彼女が美人でない訳がないし、お洒落をすればもっともっと可愛くなるに違いないのだ。

そして願わくば、それは俺の為であって欲しい。

「一緒に選んだ服を着て一緒に出かけたいんだ」

素直に告げれば、真っ赤になった成美が小さく頷いてくれる。

< 131 / 133 >

この作品をシェア

pagetop