極上旦那様ととろ甘契約結婚
「だからって話が飛躍し過ぎだ。それを言ったら未婚で彼女がいない男性は全部ゲイって事になる」

「いやいや、流石に私もそこまでは思いませんよ!ただ主任は女性とイチャついてるのが想像出来ないっていうか」

「ーーー男性とならイチャついてそうなのか?」

「それは……ぶふっ!」

眉をぐっと寄せて、顔を顰めて、嫌そうに不機嫌な低い声で聞かれて盛大に吹き出してしまった。そのまま笑いが止まらない。

高崎主任は最初呆れていたが、そのうち仕方ないなと言うように苦笑いを浮かべて私が笑い止むのを待っていてくれた。

「まったく、俺たちは何の話をしてるんだか。横道にそれて、ちっとも話が進まない。とにかく、俺の条件としては、」

上手く話が進まなくて苛立ったのだろう。それでも話を脱線させてしまった私を責めるでもなく、必死に会話を立て直そうとしている。その姿を見て、不意に決意が固まった。
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