極上旦那様ととろ甘契約結婚
「ん、凄いね」

「ありがとうございます」

実は午前中の情けない思考を払拭しようとしたのが原動力になったのだけど、それは内緒の話。

「いただきます」

私が座るのを待ってから手を合わせて、修吾さんは綺麗な箸使いで食べ進めていく。

「美味いよ。暮らし出してからいつも思ってるけど、ホント料理が上手なんだな。ちょっと意外だったよ」

「意外、ですか？」

「働いてる時、毎日ランチに出かけてただろ？だから料理はそんなに好きじゃないのかと思ってたんだ」

「あぁ、なるほど」

確かに手作り弁当を持ってきてたり料理好きを公言する女子は多い。ただ、声高に言ってる人は男性社員へのアピールが目的だと思うけど。

「料理は好きですよ。一人で暮らしてた時も夜はほとんど自炊でしたし。ただ、事業部で働いてた派遣はみんな外食派だったので」

「合わせてたんだ？」

「そうですね。前の派遣先はお弁当派も多かったので作ってましたが」

「なるほどね。女性は色々大変なんだ」

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