極上旦那様ととろ甘契約結婚
お休みですか?
海へのお出掛けの後、当然のように私と修吾さんの距離は近付いた。修吾さんは以前より親しみのある態度と砕けた口調で接してくれるし、私もそうなっていると思う。

それが続いていくうちに何気ない会話に含まれる温度も高くなったし、更に一歩踏み込んだ関係になって、家庭に漂う空気も一段と柔らかくなった。

ふとした瞬間にそれを感じて「修吾さんの提案を受けて良かった」と頬が緩んだものも一回や二回じゃない。が、一点問題も生じたのだ。正直、以前から警告音は頭の中でなっていたけれど。

つまり、私が修吾さんにドキドキするようになってしまったのだ。
暮らし初めてから会社とは違う姿を見せてくれる事に嬉しくなる事はあったが、それとは違う。本当の意味でドキドキしてしまうのだ。


朝食の卵焼きが美味しいと口に入れた時に目を細める仕草や、ネクタイがいつもより上手く結べた時に少しだけ右の口角が上がるのとか。とにかく、ドキドキポイントが多過ぎて、最近は心臓が忙しい。こんなに心臓が早く動いたら早死にしちゃうんじゃないかと心配するレベルだ。

でも修吾さんは勿論そうじゃなくて、とても自然体で。そして私は以前の懸念を頻繁に思い出してもいる。つまり「本当に好きになっちゃったらどうなる?」問題だ。

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