【短編】クリギリ・ナイト
それでも、それでも毎日メールはくるし、やっと、唇の傷も癒えた
去年のクリスマス3日前。



僕はそれでも麻美ちゃんと一緒にいたわけで、彼女の噛みクセはすっかり姿を消していた。




「ねぇ、司、イブは待ち合わせしない?」


ちょっとこの甘え声に弱い僕。


「いいよぉ〜どこがいい?」


「駅前に大きなツリーがあるよね。
あそこで。で、その後、司の家にいって、ムフフ。」


「ムフフって?
ムフフ??」


「そう、ムフフ…。」



僕はこの、ムフフにも、すっかりやられてしまった。




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