【短編】クリギリ・ナイト
優 SIDE
小・中・高とたしかに、チャラ系の女の子にもてた。もてすぎた、俺。



人生で最後のモテ期になるんじゃあないかと思うぐらいに、もてまくった。


子供時代にモテ期、終わりたくねー!!



司とは中学からの友達。


司は、俺の後ろに隠れて、なるべく目立たないように、俺に常にへばりついていたような気がする。


でも俺は司のあの可愛い顔と頭のよさが、うらやましかった。


学年では、いつもベスト3に、はいる頭の良さ。


俺の自慢のつれだ。


俺の自慢といったら、クリスマスとバレンタインに、もらうプレゼントの数だけ。



俺のタイプの子からの告白もプレゼントもなかった。


俺はなんて、悲しい奴なんだ!!




好きでも何でもない子に『優くん、かっこいいから、付き合って』

なーんて言われたら、いいのかよ、俺?
と思いつつも、軽く『いいよ。』って付き合ってた。

なんて奴だよ、俺。


だから、すぐに別れてたし
最後はいつも『優くんって冷たくて、何考えてるか、わからない、さよなら。』

これが、おきまりの最後の女の子のセリフ。



今まで本気になったことがない。


だから、今年は、今度こそは、俺のタイプと本気な恋がしたい。




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