【短編】クリギリ・ナイト
クリスマス・イブ
俺は今日という日を待っていた。
りこちゃんとは知り合って1ヶ月。
運良くクリスマス前に彼女ができた。
この1ヶ月、いろいろなデートを重ねてきた。
デートのたびに俺にお弁当をつくってきてくれる、りこちゃんに感謝、感激だ。
でだ!!
俺は一人暮らしなのに、なかなか俺の部屋にあがろうとしない、りこちゃん。
夜にデートをしても、ちゃんと帰るりこちゃん。
って、これって普通?
今までの遊びの女は、バンバン家に泊まっていたし、朝、目か覚めると、いつの間にか、帰っていた。
りこちゃんは違う。
違うんだ。
一回だけ、デートの帰りに「俺の家くる?」
って誘ったことがある。
りこちゃんは、首を横にブンブン振って
「行きたいけど、門限があるから〜」
って、バシリと断られた。
それから、俺の方からは言わなくなった。